はじめてマネージャーになる人へ
この10月から新しくマネージャーになった人達に話した内容なんだけど、きっと僕らの組織だけじゃなくて、どこか別の組織の人にも役立つことがあるかもしれないと思ったので久しぶりにブログに書いてみました。
はじめてマネージャーになる人へ
皆さんは、組織長として任用されました。
これから半年間から一年くらいは悶絶します。
確実です。
その後も、これまで味わったことのない悩みや苦しみが続きます。
こればかりは、自分が経験を通じていくしか方法はありません。
ちなみに、私が見てきた中で悶絶しなかったマネージャーはいませんでした。
誰もがぶつかることなので、自分だけではありません。
それだけは安心して下さい。
まず、これからメンバーのミッションをつくるというのが最初のマネージャーとしての仕事になります。
そこで、忘れて欲しくない前提を伝えます。
これは、私自身が悩み抜いた智恵のようなものですから、一人のマネージャーのアドバイスと思って聞いてください。
皆さんがこれからつくるミッションは果たして何でしょうか?
ゴールでしょうか?
私自身は、組織と個人の成長の通過点であるべきと考えています。
つまり、目的ではなく手段であるべきです。
じゃあゴールや目的は何か?
事業計画?経営目標?
これらの数字も通過点であり、手段です。
その先にある組織や個人のありたい姿やビジョンこそが唯一目的になりえるものなんだと思います。
なぜ、こんな話をしているかというと、この事を常に意識していないと忘れてしまうからです。
皆さんがつくるミッションが、メンバーにとってのゴールであり、全てになってしまいがちです。
毎日の仕事の中で、数字がいつの間にか目的化してしまいます。
この「手段」が「目的」化するという現象は百害あって一利もありません。
数字さえ達成すればいいという考え方は、沢山の弊害を生みます。
・個人を幼稚にする
・仕事をつまらないものにする
・組織の元気を奪う
ただ、怖いのは誰しもが追い込まれると数字が全て、ミッションが全てになってしまいます。
私自身、何度もそうなりました。
そうして自分とメンバーと組織から活力を奪ってしまうことが何度もありました。
驚くぐらい組織長は、常に見られています。
メンバーを評価する前に、メンバーから評価されているということを強く自覚した方がいいです。
自分の発言・行動の少しの変化をメンバーは見ています。
だからこそ、「手段」が「目的」化する瞬間を自分で律してください。
それが、組織長に求められる前提です。
そして、組織長になった時に陥りがちな症状は次の3点です。
1:役割意識に捉われる
2:メンバーに遠慮する
3:メンバーを過小評価する
1:役割意識に捉われる
組織長という役割に捉われてしまうことで、正しい判断や発言をしようという強迫観念に捉われます。
「それは、〇〇すべきだろう」
「そこは、〇〇と考えるべきだろう」
役割意識に捉われすぎてしまうと、自分の判断基準がブレてしまったり
メンバーとのコミュニケーションで、自分の意志を上手く伝えられなかったり
責任やプレッシャーから驚くほどに、自分を見失います。
じゃあ、どうしたらいいか?
自分で、見つけていただくのが一番です。
私自身は、
常に、自分はどうしたいか?(自分の期待)と自分はどうあるべきか?(周囲の期待)をどこかで冷静に把握できるように心がける
ということで、役割のプレッシャーから自分を見失うということを回避しています。
2:メンバーに遠慮する
自分より、年次や年齢が上のメンバーももちろんいるでしょう。
自分が知らない、あまり得意ではない領域の経験者という意味での先輩であれば、年次が下でも沢山いるのではないでしょうか?
そういった時に、
・伝えづらいことや頼みづらいことをきちんと伝えられない
・わからないことを聞きづらい
・任せているので突っ込みづらい
といったことが起きます。
私からのアドバイスです。
遠慮は、自分にもメンバーにも組織にもいい影響を与えません。
気遣いと遠慮は紙一重ですが、遠慮は無用。
しっかりコミュニケーションしましょう。
3:メンバーを過小評価する
組織長になった瞬間に、メンバーの粗に気づいてしまうことはよくあります。
その粗が気になって、仕事を任せづらいということがよく発生します。
私からのアドバイスです。
そんな時は、見極めてください。
その人の性格に起因する問題は、改善というのは長期で時間がかかります。
少しの意識改善で変わる問題は、短期間に改善する可能性が高いです。
上記を見極めた上で、バンバン任せましょう。
そして、要望しましょう。
どんな人も、仕事を通じて成長します。
できることを任せるのではなく、
組織ができるようになってほしいこと、本人ができるようになりたいとおもってることを要望してください。
サッカーで例えると、今いる場所にパスを出すのではなく、パスを出して人を動かすというイメージです。
というわけで、色々お伝えしましたが結局のところ、確実に言えることは組織長は悩みます。
悶絶するような状況にも直面し続けます。
ただ、これまでに味わったことのない喜びややりがいを感じられる仕事です。
「人と組織が成長する」
このやりがいは、言いようのない喜びです。
私自身、メンバーや組織の成長に沢山の喜びをもらってきました。
一生勉強しつづけて、一生成長していける奥深い仕事だと思います。
メンバーと組織に感謝し、しっかり悶絶し、自分なりのマネジメントを追求してみてください。
この機会を活かし、頑張ってみてください!