免疫学的組織マネジメント
マネジメントに関わる中で、悩むことというのが必ずあります。
そんな時、僕は何人かの経験豊富な経営者のメンターにアドバイスをもらいにいきます。
その時に頂いたアドバイスは、ずっと覚えているものです。
ある時、人事で迷ったことがありました。
片方の案をとるとある人たちからの文句が出る。
片方の案をとると別の人たちからの不満が出る。
どうしたもんかな?と思って相談にいくと面白いことを言われました。
「人事で、2者択一問題に遭遇した場合は、どっちもとらない方がいいぞ」
どういうこと?
と思ったんですが、その理屈が面白かったです。
「あちらをたてれば、こちらがたたず。
基本的に人事ってのはそういうもんだろ?
迷うということは、言い換えれば、どっちをたてても何かで困るということだな。
それは、たぶんお前が無視できないような問題なんだろう。
そういうときに両方とりたい、あるいは片方とりたいというのは難しい。
そういう時のアプローチはどっちも取らないなんだよ。
そうすると、両方ともお前のことが敵になるだろ?
共通の敵ができると小さな問題は見えなくなってチームが上手くいく。
だから、どちらもとらないことで別の新しい問題を組織に持ち込め!」
という内容のアドバイスでした。
このアドバイスは僕に新しい観点をもたらしてくれました。
自己組織化する組織というのが、僕の理想の組織なんですが
それをつくっていく上で、大切なことは、解決することではなく
組織が何の問題と向き合っているか?だということに
気付かされたアドバイスだったからです。
要は、それまでの僕は組織の問題を解決しようとしてたんですが
そうじゃなくて、組織が向かっている問題をマネジメントした方がいいよ
という新しい発想でした。
これを僕は勝手に免疫学的アプローチと呼んでいます。
ついこの前、ああでもない、こうでもない、どうしたもんかね?と
問題について議論してた時に、
全然別の問題を持ち込もう!という話が出て、
大いに盛り上りまして、この話を思い出した次第です。
組織には常に問題が発生していきます。
この話題とは別ですが先日も、
いかに組織の反射神経を上げるかって大事だよねと日報で書いて、
皆と議論してた内容をFacebookに書き込んでみたら、
すぐに200以上のいいねがついて、
思った以上に多くの方が悩んだり、共感してくれるんだなーと驚きました。
こういう社内でしてる議論とかも、
オープンにしていけると参考になる人がいらっしゃるかと思って書いてみました。
もし好評だったら、気が向いたときにまた書いてみようと思います。